横浜南共済病院にて手術
今年の初夏、忘れもしない6月2日。自宅で、カーテンを閉めようと、爪先立ちをしたとたん、膝折れし、机にアゴをぶつけ、3針ぬいました。頚椎にも衝撃を受けたようで、 今まで固定してあった頚椎の3番から6番までの下の部位がずれてしまい頚椎症性脊髄症の診断をうけました。悪いときは、細かい字がかけなくなり、箸がもてなくなりました。 入院して、ミエロという造影剤を脊椎の中に打ち、どこで遮断されているかを見ました。胸椎の1番から頚椎の7番で造影剤が、止まり、その部位がずれて圧迫されることがわかりました。 その後、まず11年前に頚椎の固定用に入れた針金は、異物なので神経にあまりよくないので、除去の手術を受けました。手術時間、約40分でした。 |
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首の真後ろの真ん中の傷は私の首を固定していた針金を抜いたオペの傷跡です。(2003年10月1日オペ) そして2週間後、肩の左右にボツリヌス毒素製剤(ボトックス)を打ちました。 首から肩にかけて、左右合わせて計13発打ちました。写真でもわかるとうり、赤い斑点が出ているところにうちました。(2003年10月16日投与) | ||
この針金の元の居場所 | ||
私の首の中に平成4年以来11年間眠っていた、ドクターがハンドメイドで造ってくれた針金です。
今までお友達でいてくれてありがとう。 針金が入っていた頃は何となく違和感が時々あり、骨と当る音しました。また、寒いとその部位が冷えてきたり、薬などを飲んで上を向くとき、角度が制限されていました。 それがなくなったのは良い事ですが、今は制限なく上を向けるので、その下の骨に負荷ががかかるので、注意しています。 |
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輸入発売元 アラガン株式会社さんのパッケージと投与部位の説明書です。 |
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これが今流行のボトックスです。横浜南共済病院では脳性マヒとして投与された患者さんはまだ20人未満だそうです。
この、毒素製剤の効能のひとつとして、緊張を取ったり、美容整形では、中年女性のしわ伸ばしなどに使われているそうです。 何しろ1本10万円のもので、「余ったらちょうだいね。」と看護士さんに言われました。脳性マヒ者の場合1.2級は保険は可だそうです。 私が体験したボツリヌス毒素製剤(ボトックス)の投与のレシピです。 @まず上半身のヌードビデオを撮り、どこが緊張しているかをチェックします。
投与する前は打った方の数の少ない情報を聞き、効果がある人と、効果があまり体感できない人がいたので、「まあ、日本では死んだ人はいないし。」という 安心感もあり、投与を受けました。そもそもボツリヌス菌毒素製剤は、アメリカで急に首の向きが戻らなくなった人に、投与してみたところ、効果があったので、筋肉 緊張がある患者には、有効だという事で脳性マヒ者にも有効ではないかと、2001年頃から埼玉、東京、神奈川あたりで投与されるようになったということです。 私が投与を受けての感想ですが、ボツリヌス菌毒素製剤の効果は針や、痛み止めの注射のようにすぐには効いてきません。投与後2週間ぐらいすると、筋肉がやわらかくなり、 肩こりや、アテトーゼ(緊張)が緩和されるようです。現在、持てなくなったお箸も持てるようになり、鉛筆で細かい字もかけるようになりました。例えば、 クレジットカードの領収書のサインが書けるようになりました。ただ、効果が2ヶ月なので、年に6回投与を受けなければなりません。 脳性マヒ者に限定すれば、頚椎手術が行われるようになって早15年位たちます。オペをした方たちの話を聞くと、 術後、何年か生活していると、私と同じで、次の箇所が悪くなってきます。 個人的結論ですが、筋肉の力のバランスを取るための手段として、ボツリヌス菌を投与して筋肉の 緊張をほぐし、骨の負担を減らす事が目的になっているように思われます。私のように次の骨に変形やぐらつきが出ないように するための予防効果もあるような気がします。今後の効果を見ていきたいと思います。 PS.
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「ボトックス2回目投与」 | |
「ボトックス3回目投与」 |
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