真冬の埠頭
くらくらした澄みきった真冬の埠頭
    ぐらぐらした僕の心
  グレーのコンテナー船が慌しく
      出港して行く

ゆらゆら揺れる波に
    重低音の体に残るスクリュー音
  少し酔っている僕
      ふわふわした君の前髪が
        冷たい風にかき上がる

そっと君は腕時計を
    コートーのポケットにしまい、
  ただ黙ってつまらなそうに
      遠くの波間を見ている
        レーバンに映る午後の日射し

ただそれだけの冬のホリディ
    ただそれだけの冬のホリディ

'2003.9 by タマイ アキラ

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